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1級ブランド専門業務の勉強法アドバイス


2014年3月9日に実施される第17回検定試験より、1級ブランド専門業務が実施されることになりました。(申込締切1月30日)

http://www.kentei-info-ip-edu.org/1brand


業種に関係なく、幅広い企業で重要となるブランドに関する試験ということもあり、多くの方が関心を持っていらっしゃいます。
しかし、まだ第1回が実施される前ということもあり、情報が非常に少ない状況で、当社にも多くの問い合わせがございました。
そこで、1級ブランド専門業務の受検を検討されている方の参考となればと、当編集部が、試験範囲を分析・検討し、「勉強法アドバイス」を作成し公開することとなりました。少しでもお役にたてればと思いますので、ご活用ください。


1級(ブランド専門業務)の概要
http://www.kentei-info-ip-edu.org/exam/exam_1br.html


出題範囲表(試験科目及びその範囲並びにその細目)

http://www.kentei-info-ip-edu.org/library/pdf/saimoku01_br.pdf


勉強法

●対象となる法律 試験範囲表や試験の名称に使われている”ブランド”という用語から考えると、対象となる法律としては商標法、意匠法、不正競争防止法が考えられます。そして、商標と意匠の出願件数から考えれば出題割合としては商標が中心となり、次に意匠法や不正競争防止法、関連する法律として、関税法、その他著作権法などが出題されることが予想されます。


●分野ごとの勉強法
勉強法については分野を区切って解説します。
まず、試験範囲表から、大きく次の2つに分けることができます。
1) 権利化
2)模倣対策などの権利行使
次に、1)、2)それぞれの場合とも、次の2つに分けることができます。
A)国内
B)海外
大きくこの4つの分野に分けて勉強方法を解説します。


(1)国内権利化
国内権利化においては、商標法、意匠法について特許庁における手続きが問われることになるでしょう。 基本書としてはやはり特許庁の青本(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第19版〕)や審査基準は押さえておきましょう。 具体的には、登録要件や、出願から登録査定に至るまでの特許庁における手続きについて理解が必要です。


(2)海外権利化
海外権利化については、企業の出願動向から考えて、米国、欧州、中国については少なくとも押さえておきましょう。また、東南アジアなども出題される可能性はありそうです。 国内と海外の出題割合は不明なので、どこまで細かく理解しておくか難しいところですが、登録要件や、各国における特徴(米国では先使用主義など)については押さえておくべきでしょう。 加えて、マドプロ(標章の国際登録に関するマドリッド協定ついての議定書)については実務上も利用が多いので、日本特許庁から国際事務局での手続きまで理解しておきたいところです。


(3)国内権利行使
国内における権利行使の場面である国内権利行使については、商標法における侵害対応や、審判系(不使用取消審判や無効審判など)は理解しておきましょう。 また模倣対策の場面としては、水際措置としての税関手続きなども重要です。


(4)海外権利行使
海外権利行使については、国内権利行使の場面と同様に、各国における侵害対応や取消審判、税関対応については理解しておきましょう。 また模倣対策については中国が問題となっているので、中国での模倣対策に関する事項は確認しておきましょう。 JETROが発行する模倣対策マニュアル(無料)などで中国を始めとする各国での模倣対策について理解しておくのがおすすめです。模倣対策マニュアルには各国での権利化手続きも記載されていますので併せて確認しておきましょう。


●最後に
4つの分野に分けて勉強法を整理してみましたが、試験範囲表を見るだけでは出題割合等は分かりません。法律的には商標法が中心となるだろうという予想はつくとしても、分野として(1)〜(4)のうちどこに重点をおくべきは現状では判断が難しいです。まんべんなく学習することをおすすめします。また、サンプル問題で出題形式には慣れておきましょう。


サンプル問題(1級ブランド専門業務・学科試験)

http://www.kentei-info-ip-edu.org/library/pdf/sample_br01_01.pdf


参考図書等

商標審査基準(特許庁)
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/syouhyou_kijun.htm

意匠審査基準(特許庁)
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/isyou-shinsa_kijun.htm

外国産業財産権情報(特許庁)
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/fips/mokuji.htm

模倣対策マニュアル 中国編(日本貿易振興機構、2013/3)
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/mohouhin/mohouhin2/manual/manual.htm


アメリカ商標法ガイドブック(中央経済社、2011/12)
マドリッドプロトコル実務の手引き(発明協会、2011/8)
工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第19版〕(発明推進協会、2012/12)
商標・意匠・不正競争判例百選-別冊ジュリストNo.188(有斐閣 、2007/11)
共同体商標と共同体意匠の実務(発明協会、2010/ 9)
中国商標実務基礎(発明協会、2008/06)