『2級公式テキスト[改訂11版]』(2021年7月10日初版1刷)

箇所

P.307 

35.著作権の変動
Questionの正解と解答

B について、著作者であるアマチュア画家の死後から70年を経過しているかどうかは不明です。著作者の死後70年を経過しているかどうかを調べ、著作(財産)権が存続しているか否かを、確認する必要があります。よって、本肢は適切です。

Bについて、著作物等の保護期間の延長等を含めた著作権法改正(2018年12月30日施行)に伴い、著作(財産)権の保護期間が著作者の死後50年から70年になりました。
ただし、著作権法においては、一度保護が切れた著作物等については、その保護を後になって復活させるという措置は採らないという原則があるため、改正法の施行日である2018年12月30日の前日において著作権等が消滅していない著作物等についてのみ保護期間が延長されます(TPP整備法附則第7条)。したがって、既に保護期間が切れているものについては,遡って保護期間が延長されるわけではありません。
本問において、著作者であるアマチュア画家が1967年以前に死亡している場合は、改正前の規定(著作者の死後50年)が適用されるので、2017年以前に著作権は消滅しています。一方、1968年以降に死亡している場合は、改正後の規定(著作者の死後70年)が適用され著作権が存続しているので、確認する必要があります。よって、本肢は適切です。

参考:文化庁ホームページ
「著作物等の保護期間の延長に関するQ&A」